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桐島りらさん『世界の端っことあんずジャム』5巻発売&
アンコール編スタート記念 インタビュー!!!

桐島りらさん『世界の端っことあんずジャム』5巻発売&番外編スタート記念 インタビュー!!!

コミックスが続々重版中の大ヒット! 大人なバンドマンと女子高校生の恋を
描いた『世界の端っことあんずジャム』。2人の恋が超盛り上がってる第5巻が
発売しました。しかも今月24日発売の「デザート」7月号からは、ひなと杏子の
その後の恋を描く「アンコール編」もスタートするんです! それらを記念して、
作者の桐島りらさんに特別インタビュー! これまでの『せかジャム』の魅力を
振り返りながら、5巻の見どころ、さらに気になる「アンコール編」の
内容までたっぷりお聞きしてきましたので、コミックス&「デザート」7月号と
あわせてぜひお読みください♥


「世界の端っことあんずジャム」(5)
「世界の端っことあんずジャム」(5)
桐島りら

お試し読み 作品紹介

――今回は初めてのインタビューで緊張されるかもですが、いろいろと
お聞かせください!
さっそくですが、『世界の端っことあんずジャム』は、桐島さんにとって
初めての長期連載。
さらにインタビューも初めてということなので、まずはこれまでの連載を
振り返って、いまの心境を聞かせてください。


『世界の端っことあんずジャム』
父親の代わりにマンションの管理人をするひなと、そのマンションの住人・杏子。
一見さえない男だけど実は大人気バンドのカリスマボーカルで…!? 
というスト―リー。未読の方はぜひお試し読みを!


桐島:
そうですね。
『世界の端っことあんずジャム』は、企画段階から「女の子の憧れ」を
テーマに描いていこうと担当さんと話しながらつくってきました。
いろいろ苦労もしましたけど、毎回、読んだ人にはひなの目を通して杏子との
恋を楽しんでもらいたいと思って描いてきたつもりです。本編の最終話も
「女の子の夢」や「憧れ」が詰まったシーンでいっぱいになるように、
私にとっても憧れのシチュエーションを思いっきり描いたので、
最後まで読んで喜んでもらえたら嬉しいです!


――『世界の端っことあんずジャム』は女子高生のひなと、大人のバンドマン
杏子の恋物語です。約2年半の連載で、ひなや杏子は桐島さんのなかで、
どう変わっていきましたか?


桐島:
そうですね。そもそも『せかジャム』は、主人公のひなよりも杏子の
キャラの方が先にできていたんです。ギャップのある大人男子でミステリアスな
バンドマンという、私の好きなキャラ成分をふんだんに盛り込んだ男の人で(笑)。
彼を中心に物語の形ができていきました。
ひなが「憧れる人」なのに対して、杏子は「夢を見させてくれる人」。だから、
杏子には常にかっこよくいてもらうために、「かっこいいってなんですか?」
という会話を担当さんとよくしていました(笑)。


――主人公のひなについてはどうですか?

桐島:
最初の頃より、私の中ではかわいくなった気がします(笑)。
連載開始直後は、「杏子のような男の人を好きになって、ひなは楽しいだろうけど
大変だろうな」と思いながら描いていました。ひなからすると、杏子は年も違うし、
立場も全然違う。それぞれに抱える事情もあるし、何を考えているかわからない。
1巻の頃は、そういう敵わない人を好きになってしまったひなの、もどかしい恋の
はじまりをじっくり描かせてもらいながら、2人のことをどんどん知っていった
感じだったと思います。


――話が進むに連れて、ひなもただ「憧れる」だけの女の子じゃなくて、
行動的に成長していった印象があります。なにかきっかけがあったんでしょうか。


桐島:
きっかけというより、1巻をじっくり描かせてもらえたのが大きかったんです。
実は連載開始してからしばらくは、「ちょっと展開が遅い」という指摘もあった
みたいなんです(笑)。でも担当さんは、「このふたりは恋心が熟成するのに
時間がかかるから、焦らずに丁寧に描こうね」「恋が熟成したら、きっと爆発する
瞬間がくるから」と辛抱強く言ってくれていて。それで、「爆発」したのが、
9話目(コミックス2巻)だったんだと思うんです。


『世界の端っことあんずジャム』
百戦錬磨の“おじさん”、杏子にとっても破壊力抜群!?
(コミックス第2巻より)


その頃、2人はだいぶ意識しあうところまで関係は進んでいたんですが、
その回はライブで忙しい杏子と、なかなか杏子に会えないことが寂しいひなを
描いたお話で。
杏子たちのバンドがワゴンで徳島へ行くという展開は決めたんですけど、
なかなかいいヒキが決まらなかったんです。それで「もう、ひなをワゴンに
乗せちゃおうか」と。担当さんと一緒に思い立って(笑)。
それで、私もすぐに徳島に行ったんでした、資料写真を撮りに(笑)


――そうだったんですね! このシーンは読者からの反応も大きくて編集部でも
しばらく話題になりました。


桐島:
ひなのワゴンのシーンはまさに担当さんが言ってくれていた「爆発」するタイ
ミングだったんだなって、すごく思います。たぶんタイミングが早過ぎると、
ひなが「積極的な子」になってしまうし、遅いともしかしたら「ウジウジした子」
にみられたかもしれなくて。
担当さんには当時、「ここからは考えるより先に動いちゃうひなをどんどん
描こう」って言われて、いまも意識して描くようにしています。そんなひなを
前にして一生懸命我慢している杏子も含めて、楽しんでもらいたいです。


『世界の端っことあんずジャム』

『世界の端っことあんずジャム』
「やめてほしかったら言って」と、ギリギリ余裕を見せようとする杏子に、
ズバッと気持ちを言っちゃうひな。ドキドキですよ!
(コミックス3巻より)


――では『せかジャム』のラブシーンのなかで、桐島さんのお気に入りの
シーンはどこですか?


桐島:
3巻のエレベーターでのキスシーンは、描いていてすごく楽しかったです。
担当さんにも「杏子、すごいこと言ってるね」って言われて「やった」って
思った記憶が(笑)。


『世界の端っことあんずジャム』
一度送り返しておいて、エレベーターの中に戻ってきた杏子。ひなは腰が砕けてる!?
(コミックス3巻より)


――杏子の余裕のない感じがまたたまらないんですよね! それにセリフも
すごいです。こうしたセリフはどうやって決めているんですか?


桐島:
意識しているのは、なるべくストレートな言葉で、声に出してもドキドキする
ような言葉になるように、ということですね。特にラブシーンのセリフは、
なるべく読んだ人の耳に直接聞こえてくるように感じてほしいと思っていて、
ネームの時には頭で音にしながら読んで必ず確かめます。
(自分の頭のなかで)セリフを聞いてみて「恥ずかしいけどかっこいい!」と
思ってもらえそうな言葉の組み合わせをひねり出している感じです。飄々として
いる時の杏子だったら、恥ずかしがって言わないようなことがいいな、と思って。
そういう冷静なときには絶対口にしないような、余裕ない感じのセリフをうまく
言わせられたら、本気さがすごく出る気がして意識しています。そういう瞬間の
男の人って色気があってかわいいなと思うので、絵的にもうまく見せられるように
心がけています。


――たしかに、恥ずかしいけど一度声に出したくなるようなセリフが多いです
よね。「知ってる? 今すげー綺麗だって」とか「我慢してんの こっちは」とか。


『世界の端っことあんずジャム』

『世界の端っことあんずジャム』
話が進むほどに、言われたくなるセリフを連発しています!
(コミックス3巻より)


桐島:
絵を描くときもセリフの響きは意識していて、表情とかも、場面ごとに
「ここは低い声で、ここは高い声」とか声のボリュームやトーンも考えながら
作画したりもします。
だから杏子の声って私の頭の中には結構ハッキリとしたイメージがあるんですよ(笑)。


――最新の5巻ではまさに声で聞きたいようなセリフもたくさんありました。
それにも関係するかもですが、5巻のなかで桐島さんが杏子のモノローグを
泣きながら描かれた回があったとききました。


桐島:
おおお恥ずかしいです……!
5巻の2話目で、ひなを想って杏子がある決心をしていたことが明かされる
シーンを描いたんですけど、描きながら杏子の今までのひなへの思いを
振り返って「杏子は本当に心の底からひなを好きなんだな。だからこんな
決心を…」と想像していたらいつの間にか泣けてきて。
「悲しい決断」をする場面だからこそ「ひな、めっちゃ好きだぞ。大事なんだぞ」
っていう、杏子が何よりもひなのことを大事に想っているんだってことが
伝わるように、モノローグも構図も意識して描きました。泣きながら描き
ましたけど杏子が涙するこのシーンはずっと描きたくて、けっこう前から
具体的なイメージも持っていたので、描ききれて嬉しかったです。


『世界の端っことあんずジャム』

『世界の端っことあんずジャム』
杏子の気持ちがあふれるシーン。「場所は絶対に海がよかった」(桐島)という、
こだわりのシーン!
(コミックス5巻より)


――このシーンは本当にかっこよくて、、「杏子―!!」と叫びたくなって
しまいました。そして、そこからラストのシーン。あまり詳しく言えないですが、
まさに『せかジャム』の集大成のような夢の詰まったシーンだと思いました!


桐島:
最後はもう、読んだ人にもひなと一緒にいい夢を見てもらいたいな、という
一心で描いたので、伝わってくれたら…嬉しいです!


――きっと伝わると思います。まだの人にはぜひ読んでもらいたいです!
そして、「デザート」7月号からは、その後の二人を描く「アンコール編」が
スタートします。ズバリ見どころは?


『世界の端っことあんずジャム』
5月24日発売の「デザート」7月号から3号連続でスタート!

桐島:
本編は終盤に向けて、どうしてもあまり2人がイチャイチャするシーンを描け
なかったので(笑)、「アンコール」では思いっきり杏子がひなに振り回されて
イチャラブなお話を描きたいなと思っています!


――楽しみです! 最後に読者の方にメッセージをお願いします。

桐島:
皆さんのお陰で、ひなと杏子の物語をここまで描くことができました。
本当にどうもありがとうございます。『せかジャム』でのドキドキシーンは勿論、
新しいお話でも皆さんを骨抜きに出来るようにがんばりますね(笑)
応援どうぞよろしくお願いいたします!


――今日はどうもありがとうございました!
『世界の端っことあんずジャム』最新5巻は、『せかジャム』史上最高の
胸キュンが詰まっています! 5月24日発売の「デザート」7月号からは、
その後のひなと杏子たちを描く「世界の端っことあんずジャム―アンコール編―」
がスタート!
 どうぞこれからも応援よろしくお願いします!!


世界の端っことあんずジャム
「世界の端っことあんずジャム」(5)
桐島りら


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