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デザートでデビューした先輩に聞きました♥
『恋の音、みつけた』第①巻発売記念!
赤池うらら先生、スペシャルインタビュー!

デザートで活躍しちゃおう!!
デザートでデビューした先輩に聞きました♥<br>
『恋の音、みつけた』第①巻発売記念!<br>
赤池うらら先生、スペシャルインタビュー!
「デザート」で活躍中の漫画家さんにデビューからこれまでを伺う、
マンガ好きのみなさんと漫画家志望の方に贈るインタビューシリーズ!
今回は、第40回デザート新人まんが大賞でデビューし、シリーズ連載『はじめての
キス』
(全②巻)を経て、初の本格連載中の『恋の音、みつけた』①巻が10/11(金)に
発売となる赤池うららさんにインタビュー。
持ち込み秘話からデビュー後の苦労、さらに“恋の音鳴りまくり!”と話題の
新連載の見どころまで、全3回に分けて公開しちゃいます♥
(取材・文/デザート編集部)


第1回 持ち込み編
第2回 デビュー編
第3回 初連載編

恋の音、みつけた
10月11日発売
赤池うらら『恋の音、みつけた』(1)

作品紹介 お試し読み


第1回 持ち込み編


――赤池さん初の本格連載『恋の音、みつけた』の第①巻が、いよいよ10/11(金)に
発売ですね!
今回は、デザートでデビューされた赤池さんに、まもなく締め切りを迎える
「第46回デザート新人まんが大賞」への投稿者さんに向けて、赤池さんが
デビューに至るまでのお話をうかがいたいと思います。
どうぞよろしくお願いします!


赤池さん:
よろしくお願いします!


  ■デザートに持ち込んだ作品は「セリフのない」まんがだった!



――デザートに持ち込みをした経緯を教えてください!

赤池さん:
デザートに持ち込みする前、別の少女まんが誌に3~4年ほど投稿していました。
そこでの担当編集者さんとの打ち合わせで、デビューを狙った投稿用のネタが
ボツになったことがあったんです。「毎朝駅で見かける他校の男の子が
気になって、ラストに勇気を出して声をかける」というお話だったのですが、
とても気に入っていたし、どうしても描きたいシーンがあったから残念で。
でも、やっぱりこの作品でいろんな方の反応を見てみたいと思ったので、
16Pの原稿にして、持ち込みしてみることにしました。
デザートもそのとき持ち込んだ雑誌のひとつでした。


――ちなみに、その作品は「セリフのない」ものだったと伺いました。
持ち込みではどんな反応や感想をもらいましたか?


赤池さん:
いろんな編集者さんから「すごいですね!」とほめてもらって嬉しかったです!
でも、どの編集部でも「なんでサイレントにしたの?」と驚かれて、
少しビックリしました。
その作品をほぼセリフなしで描いたのは、やりたいことをやるために必然的な
ことだったので、「セリフがないってそんなに意外なことなのか~!」と(笑)。
あと、たくさんほめられたのは嬉しかったけど、逆に課題や修正点は
あまり指摘してもらえなかったんです。
「この作品がそんなすごいはずないやん!」と思ってました。
だけどデザートでは、自分が“見てほしい”と思っていた風景や空気感を、
具体的な言葉でほめてもらえたんです。それに加えて、ダメなところも
たくさん指摘されたのですが、「そこを直したらもっと成長できる」と
素直に思えました。


赤池うらら
「セリフのない」持ち込み作品のラストページ。
作品中で吹き出しがあるのはココだけ!


  ■描きたいこと、伝えたいことが明確だった!



――デザートでは、具体的にはどんなところを言われましたか?

赤池さん:
大きく描いた絵や、難しい構図にチャレンジしていることをほめてもらいました。
「自由に表現して描けている」と言われたのが嬉しかったです。
わたしがこの作品で描きたかったところは、言葉云々というよりも、
名前も知らない2人が恋する瞬間や雰囲気、気持ちが高ぶっていくときの
2人の間に流れる“空気感”や、ラストで初めて声をかけるシーンの緊張感でした。
そのために「邪魔だな」と思ったセリフは極力なくして、コマ割りや構図、
キャラの表情にこだわって描いたつもりだったのですが、その部分を
たくさんほめてもらいました。
「見せたいものがちゃんと伝わった」ということが実感できて、嬉しかったです。


赤池うらら
カメラアングルや目線、表情で、2人だけの空気感が伝わってくるドキドキシーンが絶賛された!


――わたしも赤池さんの作中の、絵で表現された恋する2人の空気感には
毎度きゅんきゅんしています♥
ほかに、デザート編集者(現担当M)に言われたことで
印象的だったことはありますか?


赤池さん:
気になるところについてもしっかりとアドバイスをもらえました。
特に、ペンタッチの粗さやデッサン、画面のメリハリについて指摘されたのが
印象に残っています。自分で気になっていた部分もそうですが、
気がついていなかったことも多く、すごく納得することができました。
その課題をクリアしたら描きたいところがもっと良くなると思えたし、
なによりわたしの作品をきちんと見てくれていることが伝わってきて、
とても嬉しかったです。


  ■作品をいろんな人に見せて反応をもらうことが大事



――投稿先をデザートに決めた理由を教えてください!

赤池さん:
持ち込みのあと、現担当Mさんから具体的な“デビューへの道のり”の
提案を受けました。まずは作品の生産ペースと、どんな風に作品をつくるのか
知りたいと言われて、まずは持ち込みした作品をベースに、課題と言われた部分を
直してアレンジしたバージョンを「デザート・デビュー・ドリーム(DDD)」
投稿しましょうと。で、その次の「デザート新人まんが大賞」に新作を出して
デビューを目指すというものでした。


担当M:
まだ1作品もご一緒したことがなかったので、DDDへの投稿をお勧めしました。
赤池さんの能力の高さは持ち込み作でわかっていましたが、
デビュー後のことを考えると、読み切り1作にかかる生産ペースに加えて、
DDDで他の編集者の感想をもらって、僕以外の人が赤池さんにどんな魅力を
感じるか知りたいというのもありました。赤池さんには、それらを加味したうえで
新人賞に出す作品の方向性を決めようと提案しました。


赤池うらら
持ち込み作品をアレンジして、はじめてDDDに投稿した作品。
2人が出会ったあとに距離を近づけていく様子までをしっかりと描き切り、
胸きゅん度がさらにUP♥ 当時のDDDでの講評はコチラ!



赤池さん:
当時は、投稿歴が長くなっていたということもあって、“早くデビューしたい”
という気持ちと“なかなかデビューできないもどかしさ”が大きかったのですが、
担当Mさんが提示してくれた「道のり」と自分の「目的」とがバチッと一致した
という感覚があって、投稿先をデザートに絞ることにしました。
その後の担当Mさんとの打ち合わせではお話を作りやすかったですし、
結果、いただいた提案通りにデビューすることもできました!


――打ち合わせでは、どんなやり取りが印象に残っていますか?

赤池さん:
そうですね…わたしは描きたいシーンが最初にあって、それをもとにお話を
考えるのですが、シーンをつなげるためにお話をまとめようとすると、
途中でキャラの気持ちがわからなくて詰まることがあるんです。
そういったときによく「自分が主人公ならどう動くか考えてみたら」と言われました。
自分に置き換えて考えると「主人公が絶対にしないこと」がわかって、
主人公の次の行動がはっきりした経験があります。


担当M:
赤池さんは、「経験をもとに作品を描く」と言っていて、主人公とも
思考がよく似ていると感じていたので、そうお伝えしました。
赤池さんは常に明確に描きたいシーンやテーマがある方なので、こちらが
苦労を感じることはまったくなかったです。ラッキーですよね(笑)。
一見とてもスピーディーにデビューされたようにみえますが、それもこれも
デザートに来られる前の持ち込みや投稿の経験も含めて、赤池さんが常に
目標や課題にしっかり取り組んだ積み重ねがあったからこそだと思います。


――いろんな編集部への持ち込みを経たからこそ、目的を共有できる編集者と
出会うことができたということですね!
もうすぐ赤池さんもデビューされた「第46回デザート新人まんが大賞」の
締め切りですが、デビューをめざすみなさんに一言いただけますか?


赤池さん:
ぜひいろんなところに持ち込みに行ったり、投稿したり、とにかくいろんな
人に自分が描いた作品を見てもらうことをおススメします!
とにかく描いて送ってください(笑)!
わたしは、あのとき動いていて本当によかったって思っています。
せっかく時間と手間をかけて描いた作品を自分の手元だけに置いておくのは
本当にもったいないので、いろいろな人に読んでもらって、
多くの反応をもらうことがとても大事だと思います!


――ありがとうございます!
では次回はいよいよデビューについてお伺いできたらと思います!



第2回 デビュー編


いよいよ10/11(金)に発売となる、赤池さん初の本格連載『恋の音、みつけた』
第①巻! その発売を記念して、まもなく締め切りを迎える
「第46回デザート新人まんが大賞」への投稿者さんに向けて、
デザートでデビューされた赤池うらら先輩に全3回の大インタビューを決行★
第2回目の今回は、デビュー~シリーズ連載についてのお話をうかがいます!


  ■デビュー後も、目標をもって作品作り!



――受賞作はどんな作品でしたか?

赤池さん:
想いをよせる同じ吹奏楽部の後輩からの告白をごまかしてしまったことを
後悔する女の子が、高校生になってその後輩と再会して、想いを告げるという
お話でした。昔、わたし自身が吹奏楽部だったということもあり、
その作品も経験をベースに物語のイメージを膨らませたお話でした。


第40回デザート新人まんが大賞
デビューが決定した時の記事! 赤池さんの見てほしかったところが
しっかりと審査員に評価されて、見事デビューを果たした。



担当M:
赤池さんの描きたかった「ドキドキする瞬間の空気感」がしっかりと描写されていて、
とにかく主人公がめちゃくちゃかわいかった!
「描きたいモノが伝わりやすい」「映画を観ているみたい」といった評価を
審査員の先生からもらいましたが、赤池さんの良さがしっかりと伝わる作品に
なっていたことがデビューの決め手となったと思います。


――デビューが決まったときはどのような気持ちでしたか?

赤池さん:
とにかく嬉しかったです! “ようやくデビューできた”という気持ちもありましたが、
どちらかというと“ここからだ!”という想いの方が強かったです。
だけど、デビューが決まったことを友達や家族に伝えたときの反応が思ったよりも
薄かったのが悔しくて…とにかく、「売れるぞ!!」という気持ちになりました(笑)。
デザートはまず、読み切りの作品を描いてネームコンペに出すところから始まります。
わたしはとにかく早く作品を掲載できるようになって、早く連載を持ちたいなと
思っていたので、担当Mさんに提案された「毎月1本はコンペに通そう」という
目標をクリアするために必死でネームを描いていました。


担当M:
デザートでは、デビューした後に“デザートまんが大賞新人賞贈呈式”という
セレモニーがあるのですが、赤池さんはその贈呈式の前にすでにネームコンペに
1作通っていましたもんね。というか、受賞が決まる前にもう次の作品に
取りかかっていたんじゃないかな。赤池さんはとにかくへこたれない(笑)!
ネーム作りの粘り強さもとても印象深かったです。


――デビュー後も変わらずしっかり目標を持って作品を作られていたのですね!
デビュー後の掲載第1作目となった作品では、どんなことを描きたいと
思っていましたか?


赤池さん:
園芸部で成績学年トップの男の子に片想いする女の子のお話でした。
女の子が結構グイグイ男の子にアプローチして、徐々に距離を近づけていく
お話だったのですが、その2人の日常のなかに流れる、“女の子の緊張感”とか
“恋する2人の空気感”を描きたいと思った作品でした。


赤池うらら
デビュー後初の読み切り「わたしの世界は君の隣」より。
2人だけの空間にクーラーの音だけを響かせて、静けさを際立たせた!


  ■ここでもやはり、実体験が活きていた!



――その1作目が掲載された後、テーマを設けてシリーズ化された読み切り連載
(以下:シリーズ連載)がはじまるまでがとても速かったですよね!
読み切り2作目の『はじめてのキス』はどうやってシリーズ化されていったので
しょうか?


赤池さん:
読み切り2作目のお話を考えていたときに、担当Mさんから「次はキスシーンを
見てみたい」とリクエストされたのがきっかけでした。それまでの読み切りは
すべて想いを伝えるだけで終わっていたので、担当Mさんからの率直なリクエストに、
漠然とではありますが「キスを描いてみたい」と思って。そして、描き上げた
「はじめてのキス」を見た担当Mさんから「次も同じテーマで描いてみて、
それでシリーズ連載を狙ってみない?」と提案されたんです。


――ということは、結果的にちゃんとした読み切りは1作だけだったのですね。
ちなみに、はじめて描くキスシーンに、戸惑いはなかったですか?


赤池さん:
全くなかったです(笑)。実は、ちょうどそのころの自分の経験と重なった時期でも
あって…(照)。なので、むしろそのときの経験で感じた気持ちを描いてみたいという
気持ちの方が強くて、とてもワクワクしていました!


担当M:
シリーズ連載の準備中に、赤池さんに「現実でのはじめてのキスってすごくあっさりと
していますよね」と言われて「えっ!?」ってなったことがあって(笑)。
でも、よくよく話を聞いてみると、赤池さんの実体験から来ているとても素敵な
一言ということがわかって、「それは面白い!」と。


――え、気になります! 教えてください(笑)!

赤池さん:
恥ずかしいですけど…(笑)。その時お付き合いしていた人が、奥手というか……
付き合ってからしばらく恋人らしいことがなかなか起こらなかったんです。
それで、「どうしてキスしないんだろう」「なんでしてくれないんだろう」って
不満が溜まってたときに、やっとはじめてキスをして……でも、楽しみしていた割に
「こんなもんか」と(笑)。


――(笑)それが「あっさり」?

赤池さん:
でも、その日家に帰ってから彼とのことを思い出して、すっごくドキドキしたんです。
「向こうも緊張してたのかな?」とか「したかったのにできなかったのかな」とか。
いままで一緒にしたことが全部繋がって、ぶわ~っと恥ずかしいような嬉しいような
気持ちになって。「時限爆弾みたいでした」って話したら、担当Mさんに
すごくウケました(笑)。


担当M:
だって面白いですよ。赤池さんにとって“キス”って、「気持ちを伝え合うための
時限爆弾」なのかと。
それで、そのまま“はじめてのキス”をテーマにしましょう! と、提案しました。


赤池さん:
“はじめてのキス”が自分にとってどういうものかが言語化できたというか。
それが掴めてからは、描きたいキスシーンがどんどん出てきました!


赤池うらら
『はじめてのキス』①巻収録のタイトルにもなった「はじめてのキス」より。
赤池さんが描く初のキスシーンのどきどきが絵から伝わってくる♥



――それは素敵です…♥ ここでもしっかりと実体験が作品に活かされて
いたのですね!
着々とキャリアを積んでいくなかで、練習していることや意識していることなどは
ありますか?


赤池さん:
画面が荒く見えるとアドバイスをもらっていたこともあって、デッサンやパースの
本を読んで勉強したり、あとはとにかくペンの練習をしました。ただ、わたしは
絵がダメだと思いすぎるとますます苦手意識が出てきてしまって、
漫画を描くとき以外描きたくなくなってしまう…。なので、できるだけ本番の
原稿のときに、資料とかファッション誌をしっかりと見ながら描き込むことを
意識しています。特に、男の人の骨格がよく解らなかったので、アシスタントさんに
写真を撮らせてもらったものをトレースして、骨格を描いて…裸を描いて…という
ことをしたりして、自分を追い込みながら絵の向上を目指しています。


――なるほど。ストーリーを作るときはどうですか?

赤池さん:
お話作りでは『はじめてのキス』の途中からプロットの書き方を変えました。
プロットで大事なことはキャラの気持ちを言語化して、担当さんとひとつの
イメージを作り上げることだと思うのですが、わたしはシーンからお話を作る
タイプなので、文字だけで考えるとどうしても出来事の羅列になってしまって、
キャラの気持ちを上手に整理することができないんです。
なので、今はとにかく「描きたいシーン」と、「やること」「やりたいこと」だけを
机のうえに貼って、それを軸にネームからはじめています。それと、“起承転結”の
かたちにはめてお話を作ることも止めました。今は「フリ・焦らし・オチ」という
流れで考えるようにしています。


赤池うらら
『はじめてのキス』②巻収録の「卒業シュガー」より。
金平糖が零れ落ちる描写と手がゆっくりほどけていくコマ描写の切なさにグッとくる!


  ■本格連載のかたちがだんだん見えてくる!



――お話の作り方や絵で意識するポイントも変化されたのですね!
シリーズ連載での経験から今の本格連載に繋がっていることはありますか?


赤池さん:
そうですね…。わたしの場合は、自分の実体験や感覚で作品を作るタイプなので、
投稿時代から変わらず連載でも、“ちゃんと読んでくれた人に伝わるように描けて
いるか”ということは気にしています。
あと、『はじめてのキス』の②巻が発売されたころ、担当Mさんと「『はじめての
キス』
に出てきた男の子たちのなかで一番かっこいい男の子は誰だ!?」オーディ
ションをして、そこで優勝したのが②巻に収録されている「はじめては、いつまでも。」
の先輩だったのですが、実は彼が『恋の音、みつけた』の一菫のベースと
なっています!


――なんと! 『恋の音、みつけた』の一菫くんにモデルがいたのですね!?


第3回 初連載編


いよいよ10/11(金)に発売となる、赤池さん初の本格連載『恋の音、みつけた』
第①巻! その発売を記念して、まもなく締め切りを迎える
「第46回デザート新人まんが大賞」への投稿者さんに向けて、
デザートでデビューされた赤池うらら先輩に全3回の大インタビューを決行★
最終回は、初連載についてのお話をうかがいます!


  ■一菫くんにはモデルがいた!



――新連載がはじまる前、どういった準備をしていましたか?

赤池さん:
『はじめてのキス』が②巻まで発売できることが決まった頃から、「どういう
男の子を描くか」についてよく打ち合わせをしていました。担当Mさんには、
私の作品は“女の子の印象が強い作品が多い”と言われていたので、女の子の
魅力を際立たせてくれる男の子を描きたいな、と思っていて。②巻収録のお話は、
それぞれ違う魅力を持った男の子を描くことを意識しました。
それで、本格連載に向けて、「『はじめてのキス』の中でだれが一番かっこいい
男の子か?」オーディションをしたんです。そこで「はじめては、いつまでも。」
(②巻収録)の先輩が優勝しました。


――“憧れていた先輩が、思いのほかすごく自分のことを認めてくれていた”
というお話でしたよね!


赤池さん:
実はそのお話は、あるまんが家仲間とわたしのお話が元になっているんです。


――まんが家仲間と赤池さんとのお話…?

赤池さん:
シリーズ連載を描いていた中盤ぐらいに、「わたしのまんがなんて誰も求めて
ないんじゃないか」というくらいに落ちていた時期があったんです。
わたしよりも後にデビューした作家さんたちの読み切りが続々と掲載され
はじめた頃で、「むっちゃ自分よりうまいやん…」と、とても焦ってしまって
いました。私は特に、その中の1人のまんが家仲間のことをライバル視して
いたんですけど、その彼女の作品を読むたびに「向こうはわたしのことなんて
眼中にもないんだろうな…」と。そんな心境の最中に、その人が原稿のアシス
タントにきてくれたことがありました。でも、疲れもあって(苦笑)「もうまんがを
やめる」ってポロっと漏らしたときに、彼女が「赤池うららを目標にして
やってるんだから、抜かすまではやめないでよ」って言ってくれたんです。
まさかそんなふうに思っていたなんて想像もしてなかったので、とてもびっくり
したし本当に嬉しかったです。


担当M:
当時、赤池さんからその出来事を聞いたときに「すごくいい話だな」と。
自分が届かないと思っていた存在に、自分のことを認めてもらっていたって、
とてもしあわせで素敵なことですよね。だから「それ読みたいな~」って(笑)。
それで、赤池さんが描かれたのが「はじめては、いつまでも。」という
読み切りでした(※10月5日~ラブデザで無料公開)。


赤池さん:
そのまんが家仲間をモデルに考えた「はじめては、いつまでも。」
“先輩”の要素は、かなり新連載のヒーロー“一菫”くんに引き継がれている
気がします。


赤池うらら
憧れの先輩が主人公を認めてくれたシーン。
この“先輩”が新連載で一菫のモデルとなった!


  ■テーマは連載準備前に決まっていた



――新連載のテーマはどうやって決まっていったのでしょうか?

赤池さん:
担当Mさんに「連載では何したい?」ときかれたときに、「わたしはもっと、
ほめられたいです!」と言ったことがきっかけで“ほめられる”というテーマが
決まりました。「はじめては、いつまでも。」の男女の関係性が気に入っていた
こともあって、「すごい人に自分を認めてもらう」喜びを描きたいと思っていた
ことも重なりました。
ただ、『恋の音、みつけた』がはじまるまでの3か月くらいで、2本のネームが
ボツになりました。まずはじめは、わたしが昔トロンボーンやっていたことも
あって吹奏楽部のお話を考えていて、天才トランペッターと出会った銭湯の
娘のお話でした。その次に、ピアノのまんがを考えていましたが、ピアノが
弾けない女の子が2話目で弾けるようになって…あれ、2話で終わるぞって(笑)。
完結しちゃったのでボツになりました。どちらも気に入ってはいましたが、
なかなか好きな男の子を描けなくて。わたしはテーマと人物が絞りきれてないと、
設定がモリモリになる癖があるようで…ちょっと違うんじゃないかと…。


担当M:
改めて「どういう男の子が好きなのか?」というところを打ち合わせし直しました。
そもそも「(自分の)どこをどうほめられたいのか」というのがネームの過程で
ぼんやりとしてきていたので、もう一度ポイントをしぼっていきました。
そこがブレちゃうと主要キャラの2人ともがふわっとしてしまうので。


赤池さん:
その頃、少し前に観ていた『プリティ・ウーマン』の話になったんです。
リチャード・ギアがすごくカッコよかったのはもちろんですが、ホテルの支配人が
なにも知らない主人公にマナーを教えるときに、主人公ができることを一緒に
喜んでくれていて、「わたしこういう人好き~♥」って思ったんです。
成長を見守ってくれるというか、一緒に歩んでいってくれるような人というか、
こんな男の人が近くにいたらいいな~って。その話をきっかけに、
“ほめてくれる男の子”のイメージがどんどん具体的になっていきました。


――イメージがますます固まっていったのですね!

赤池さん:
そこまできてようやく「じゃあ主人公はなにをやっている子かな?」と考えはじめ
ました。まず、自分の性格上、ただほめられるのを待つ女の子は描けないので、
「ほめられたくてがんばる子」がいいな、と。だから、何かをやっている子が
よかった。最初のネタで吹奏楽部のお話をイメージしていたということもあって、
トランペットがいいかな?トロンボーンがいいかな?とか打ち合わせをしました。
そこで、昔ピアノをやっていたことを思い出したんですが、そのときに全然ほめら
れなくって…でも、もしあのとき「もっとほめられたい」って頑張れていたら
なにかが変わったかもな~というイメージができたこともあって、最後はピアノに
行きつきました。


  ■連載中でいちばん大変なことは“しめきり”!



――初の連載がはじまって苦労していることはありますか?

赤池さん:
とにかく“ほめる”のバリエーションを考えることが大変ですね。
毎回ここで頭悩ませているような気がします。


担当M:
改めて「どういう男の子が好きなのか?」というところを打ち合わせし直しました。
そもそも「(自分の)どこをどうほめられたいのか」というのがネームの過程で
ぼんやりとしてきていたので、もう一度ポイントをしぼっていきました。
そこがブレちゃうと主要キャラの2人ともがふわっとしてしまうので。


――一菫くんって意図的に人をほめるのは苦手そうで、恋を意識するとほめ下手に
なりそう(笑)。だから最初は、無意識にほめる、のが魅力というか…①巻までは、
子犬を愛でるような“ほめ”が中心だったと思うのですが、これからは
テレを乗りこえてでもほめてきてくる一菫くんが見たいです!


赤池さん:
ガ、ガンバリマス…! あと、連載でなにより一番に苦労していることといえば、やはり“しめきり”です!
まだ自分のなかで上手く連載のサイクルが作りきれていないということもあって、
心の調子を保てないままに次の回の構想に入ることもあって…。読み切りとは
また違う大変さがありますね…。読み切りは2人の“特別な一日”を描く意識が
強いですが、連載では、日常の中の特別なドキドキを毎回見つけて描いているような
意識で、続けるのがすごく難しいです。以前は同じキャラのお話を作る方が簡単
そうだと思ってたけど、同じキャラ同士で毎回ワクワクできる作品を描き続けて
いくことの難しさを日々感じています。


  ■これからも伝えたいことをしっかりと伝えられる連載にしたい!



――やはり、読み切りとは違う大変さが連載にはあるのですね。
それでは、いよいよ10/11に発売となる『恋の音、みつけた』①巻ですが、
見どころを教えてください!


赤池さん:
気に入っているのは第1話目のウォシュレットのシーンです。実はあれ、実際に
起こった出来事なんですよ! 誰かにわざわざ言うにはちょっと細やかなことので、
ずっと誰に言うまでもなかったんですけど、でも「いつか誰かに言いたいな」って
思っていた出来事でした。それを描いた思い入れのあるシーンです(笑)。


赤池うらら
実体験からヒントを得たウォシュレットシーン。
この1シーンに新連載のテーマが凝縮されているかのよう!



赤池さん:
あとは、クッキー食わえながら、一菫くんがちなりの演奏に加わるシーン!
ここについてはただシンプルに「わたしもしてほしいな~」「こんなことが
あったらわたしもドキドキするな~」という理想を描いたシーンで、とても
気持ちがのっているシーンです。


赤池うらら
一菫の初登場シーン。
かっこいい一菫×ちなりのドキドキな瞬間の空気感の描写が赤池さんっぽくて最高♥



――実経験を大切に描かれる赤池さんならではのシーンですね!
ほかに楽しんでほしい部分はありますか?


赤池さん:
一菫がちなりを“どんなふうにほめてくれるか”というところです!
一菫ってみんなが当たり前ってつい見逃しちゃうようなところに気付いてほめて
くるんですよね。だから、ちなりの「誰か気づいて!」っていうがんばりを
ちゃんと見ていてくれる人がいて、ほめてもらえるっていう嬉しさをみなさんにも
共感してもらえたらいいな~と思っています。自分がほめられているような
気持ちになってもらえたら嬉しいです。


――連載で一番大事にしていること・していきたいと思っていることを教えてください!

赤池さん:
自分自身、こんな人がいたら友達になりたいな~って思えるような、とても好きな
キャラ2人を描いているので、このキャラたちを好きになってもらえるように、
2人の気持ちとかがわかるシーンをていねいに描いていきたいです。描きたい
ことがちゃんと伝わるように、いいシーンだなって思ってもらえるように、
そしてなにより、自分が読者だったら毎月読みたい! って思うようなまんがを
描きたいと思っています。読者さんの期待を裏切らないようにしていきたいです。
あとは…やっぱり売れたいですね(笑)! たくさんの人に読んでほしいです!


――それでは最後に、読者の方へメッセージをお願いします!

赤池さん:
いろいろ悩みながらではありますが、毎回がんばってちなりと一菫を描いています。
読者のみなさんの期待に応えられるようにがんばりますので、これからもどうぞ
『恋の音、みつけた』を楽しみにしていてください!
よろしくお願いします!


――赤池うららさんでした! どうもありがとうございました!
まもなくしめきりを迎える「第46回デザート新人まんが大賞」
向けて、デザートでデビューした先輩・赤池うららさんに持ち込み~
新連載までの大インタビューを全3回でお届けしました!!

「第46回デザート新人まんが大賞」は9月30日(月)しめきりです!
あなたのデビューに繋がる作品の投稿をまだまだお待ちしております♥




〆切は年2回(3月末・9月末)!!
「第46回デザート新人まんが大賞」しめきりは9月30日(月)まで!
デザート新人まんが大賞
赤池さんのデビュー後第1作も公開中!!
ラブ♥デザ






プロフィール
作家名:赤池うらら
出身地:京都府
血液型:A型

★デビューまでの軌跡
はじめての投稿:2016年8月
第203回「デザート・デビュー・ドリーム(DDD)」

デザートへの投稿回数:1回
デビュー:2016年冬 第40回デザート新人賞優秀賞「今日、あの日に戻れたら」

★使っている道具
ペン先:
主線:Gペン(ゼブラ)
髪・目:丸ペン(ゼブラ)、ミリペン(copic)
背景:丸ペン(日光)

ホワイト:ミスノン、ドクターマーチン
ベタ:ぺんてる筆(極細、中字)、マッキー
枠線:ミリペン0.8(copic)
消しゴム:主にAIR-IN
自画像

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